山村留学で田舎暮らし

結婚してようが、還暦だろうがいいじゃない

　皆さんは、生命体の生活環境がよくなればよくなるほど、その生命体の生命力が弱まっていることを知っているだろうか？
　例えば飼い猫。血統書付の雌猫が産む子猫の数が年々減っていって、中には一匹とかいう例もある。これはどういうことかというと、子孫の生存率が限りなく100%に近くなってきているので、昔みたいに5匹も10匹も子供を産む必要がなくなったからだ。中には子供を産まない猫もいるという。
　人も同じ。昔は8人家族なんて当たり前だったけど、今は多くて二人ぐらい。平均すると1.2人くらいかなぁ。　　すると出産にも時代とともに変化が起こる。近年自然分娩できる女性が減り、帝王切開が増えてきているのだ。これは人間の出産能力の低下を証明している。
　生活が便利になってきて、女性も結婚なんかしなくても十分生きていける時代になってきた代わりに、人類の結婚率は低下し、離婚率は上昇し、セックスレスのカップルが日本では増え始めている。　
　今に人類は、子供は人工授精、人口胎盤という具合に、全て試験管で子育てするようになるんじゃないのかな？
　こういう肉体的な変化は、当然精神的な部分にも大きく影響するはずなのだが、それはなにかな？

　今の若い人は、恋愛とかでドキドキしないんじゃないのかな？身が張り裂けそうになるくらい切なくなるってこと、ないような気がする。

　どっかの宗派には、「青春」じゃなくって「老春」という言葉がある。自分はこの宗派の信者じゃないが、この言葉だけは子供の頃から大好きだ。


　廃線になった駅跡で、最近遅くまでいちゃついている若者を見て、私は少し昔を思い出したのだった。

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