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2005年09月30日

夏の終わり

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この歌知ってる?

 最後の日に、しようと思ってたことがある。初代インストラクターの住んでいたバスを覘いてみることだ。実は何故か一度も入ったことがなかったのだ。今日、やっと許されて入ることが出来た。誰から?・・・。誰からだろうね。。
 扉は壊れていて硬かったが、拒否されているような硬さではなかった。中に入ると、椅子のはがされた運転席が先ず目に入る。カップめんの空き箱が無造作に捨てられていたが、箸は見当たらなかった。くもの巣も思ったほどひどくはない。私はとりあえず一番奥の後部座席に座って見ることにした。
 足元には目張りのあとがあり、寒さをしのいだ痕跡がある。もう少し注意深くあたりを見回すと、胡桃の殻が十数個散乱していた。ゴールドハウスの周りにはくるみの木が多いから、きっとそれだろう。
 そして壁に落書きが二つあった。
 ひとつは「1995、さと&ゆみ また来るぞー!インストラクターさんありがとう!」と読める。10年前か。
 もうひとつは「泊まらせてくれてありがとう!1997」とある。思わず笑みがこぼれる落書きだ。
 ちょうどペンを持っていたので、私も何か残そうかと思ってキャップをはずしたのだが、中々セリフが浮かんでこない。何か書こうとすればするほど、ペン先が重くなる。「別に二度と来れなくなる訳でもないし」と思うことにして、私はペンをしまった。

 今日は時間が経つのが早く、あっという間に夕暮れ時を迎えた。あわただしいまま、最後の掃除と片づけを終えて、私は静かに帰宅したのだった。取り立てて、何か変わったこともない、ごく普通の一日だった。誰にも「ご苦労さん」といわれず職場を去るのも、また考える時間があっていい。さびしいとは決して思わなかった。

 私の夏がようやく終わったのだ。

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この記事へのコメント
ayappiさんお疲れ様です。
ウソタンナイ公園の長い冬眠が始まるのですね・・・
来年ayappiさんが居ないと寂しい思いも少なからず、もし、来年インストラクターとして居ないなら一緒に砂金取りに行きましょうね(*^_^*)
竹ちゃんと話しながら・・・飲みながら(*^_^*)
Posted by ゲスト at 2005年09月30日 22:12
客でいくんなら、とりあえず一回暴れたいところですね(笑)。しかも泊まりで(^^;
Posted by ayappi at 2005年09月30日 22:59
ご苦労さんでした。
来年からは、砂金採取は『仕事』から『余暇の趣味』ですか?

あのバスは、移動しようとすると多分バラバラになるので、あそこで朽ち果てるのでしょう。
Posted by ゲスト at 2005年10月01日 01:39
北海道の厳しい冬を予感させるような夕日に見えました。でも極寒の土地にも、どっこい人は生活を営んでいるのですよね。生きる知恵が代々引き継がれて...。決して都会では味わえない豊かな自然と共存できる...ある意味至福と言えるかも。(こちらサイドからの物言いかも知れませんがね)
Posted by 北の旅烏 at 2005年10月01日 04:19
<AOさん
 何故か、「やり終えた」、という達成感がありません。けれども遣り残したことがあるとも思えないのです。不思議な感じですね。
 砂金掘りは、一人で頭の中を整理するときなど、最高の余暇になりそうです。質や量にこだわるよりも、砂金なんか全然無縁な清流で砂金採集に挑戦するのが、私の趣味に合いそうです。
<北鳥さん
 子供のときから空を撮るのが好きでした。高校の頃、ぱったりと写真をやめて、今また猛烈に撮り始めています。理由は簡単で、「電線がない」からです。
Posted by ayappi at 2005年10月01日 08:58
CAROLですねって、このボケはダメ出しょうね(笑)
もちろんオフコース「FAIRWAY」の中の一曲ですよね
「夏は冬に憧れて 冬は夏に帰りたい あの頃のこと今では すてきにみえる そっとそこにそのままで かすかにかがやくべきもの 決してもういちど この手で触れてはいけないもの」
この時代の小田さんと鈴木さんを好きなファンて結構いますよね。。。
Posted by edosin at 2005年10月01日 09:41
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