山村留学で田舎暮らし

　私が大学のころ、基礎スキー部とデモスキー部が、技術、指導体系の違いで、見えない火花を散らして抗っていた。私には理解不能の高いレベルでの理論のぶつかり合いだったけど、そんな私にもひとつだけ理解できたのは、「どっちもうまくなるんだからいいじゃん」ってこと。それを横目に競技としてのスキー部は、そんな抗争とは無縁にガリガリ削るような練習をしていた。今はどうなってるんだろう。。

　金はないが暇だけは腐るほどある私は、娘のスキー教室を覗きに行ってきた。前日特訓の成果があったかどうかは定かではないが、ちゃんと滑れているみたいでちょっと安心（＾＾；　授業はお昼で終了なのだが、午後は時間が余ったので、少し娘と一緒にすべてみることにした。
　このスキー場は、リフト１本しかない単純なコースだが、ちゃんと初・中・上級コースが設けられている。雪質はパウダースノー。雪を踏みしめる、キュキュッっていう音が耳に心地いい。雪質がいいから、自分がすごくうまく感じる（笑）。
　いきなりリフトに乗って頂上に来た私と娘は、景色のすばらしさに目を奪われた。みんな斜面しか見ないけど、遠くに望むオホーツク海と、近隣の真っ白な山並みを見てるだけで、体から毒素が抜けていくような錯覚も覚える。空気も「うまし！」だ。
　泣いて転んでまた泣いて、やっと起きればストックはどこへ？ってな感じで（笑）、ボーゲンばかりで３本滑れた。いやー、子供ってのは覚えるのが早いね！体重が軽いからスピードもあまり出ないし、あとは恐怖心さえ克服すれば、放っておいても死ぬほどうまくなるだろう。

　う〜〜〜〜んと昔、八海山スキー場というところへ修行に行ったことがある。もう２０年以上昔の話しだ。スキーは初心者に逆戻りの私だが、若かったころは元気だったからそんなこともできたのかな。。
　そのスキー場は、ゴンドラ一本しかなく、上級コースのみ（当時ね。今は知らない）。平均斜度は２７度、最大斜度３７度。ゴンドラで頂上に着くといきなり崖（笑）。いい加減にしろ！って怒鳴りたくなるコースだった。
　転んで板が外れたら、２００メートルぐらい先に板がさよならだ。こぶしかない斜面を片足で来いと言うわけだ。大学のモーグルの日本代表クラスの連中でさえ、６キロ弱のそのコースを１本滑り終えると休憩していたハードコースだった。ちなみにお約束で板を失くすやつもいたしね（爆）。

　なんか懐かしいな〜。今は昔。

　今日、２０年ぶりに滑ってみたけど、やっぱだめだったな。ひざを悪くしてからもう２度とやらないだろうと思っていたスキーだが、なんの因果か、娘と今は楽しんでいる。誘われても金がなくっていけないから、一応、「スキーはできません」って言って通してるけど、ばれるのは時間の問題だろう。ふう。。

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