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2006年09月11日

立場が変われば

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 先週、「親子レク」と称した行事が学校のP主催であった。

 私はこの記事を書くのに一週間悩んでいた。書くべきか、書かざるべきかを。
 結果、このBlogは「言いたいことを正直に書く」という名目でスタートしたので、改めて言葉にしてみようと思う。

 正直言うと、「同じ空気を吸っているのが嫌」だった。理由は簡単。教員から保護者に立場が代わって初めて分った感情だ。
 まず、マクロとしての趣旨はいい。親子がふれあうきっかけとしてはいい行事と思った。しかし、組織運営上、教員の位置が私にはさっぱり分らなかったのだ。
 中心はPなのだから、教員はお客さんのはずだし参加は自由だと思うのだが、実際は教員が買出し等の雑務を中心にこなし、企画の中枢をなしていた。焼肉の係りも教員だし、子供の見守りも教員。私が教員ならこう思う。

 休日まで子供の世話は勘弁してくれ。

 世の中は教員に対して聖人君主を理想に思うかもしれないが、現実には普通の「人」がその職種をまっとうしている。教員だって家に帰れば亭主や子供がいる。ふれあいは生徒の親だけに必要なわけではない。だから教員だって普通に休暇は必要。教員だって普通の労働者なんだから。

 普通。

 教員時代の教訓として、「Pが盛んな学校は栄えない」という鉄則があった。それを今見ているような気がする。

 「PTA」ってなんだろう?と思う。

 過去の経験では、確かにPが盛んになるにつれて、学校内は荒れていった。だって、「P」ってエゴの塊でしょ?生徒の親が、自分の子供のために学校を変えていこうと意見を出し合っているんだから。

 あなたに聞きたい。家の教育の方針に部外者が横から意見を言われたら嫌じゃない?

 数年後、好む好まざるを得ず、私を「PTAの会長に」という話が来るだろう。そのとき私は、PTAという組織を学校の諮問機関に位置づけるなら引き受けようと、条件を出すつもりだ。

 子育ての素人が子育てのプロに意見するなって百年早い。せめて先生たちだけは流されないで欲しいなあ。

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Posted by t@sora at 19:14│Comments(6)山村留学
この記事へのコメント
生徒の親が、自分の子供のために学校を変えていこうと意見を出し合って学校が荒れるとは・・・。
それって国の違い?親の意識の違い?私の周りでは、そういうのがないというか、逆しか見られません。
驚きです。
Posted by ちびた母 at 2006年09月12日 00:08
 ちょっと小さな例で考えて見ましょう。
 「うちの子はおとなしい性格で傷つきやすいので、もっと口調をやわらかく接してもらいたい」
 という希望と、
 「うちの子は活発過ぎるので、びしびししかって欲しい」
 という希望を。
 相反する二つ以上の要求は、人格に高いストレスを与えます。作られた人格は、教室で矛盾を生みます。結果何が起こるかを私は見てきました。
 PがTと近くなると、ある時を境に、Pは学校に対して何か権限を持ったと思い始めます。プライベートな関係が強くなると、その錯覚は更に強まります。結果、素人集団が、学校経営方針に首を突っ込んでくるようになってきます。校長は「来年は違う職場だ」とあきらめ、職員はやる気を次第に失っていきます。
 こうなってくると、一度狂った歯車はそう簡単には元に戻せません。自分の子供の内申書のために、必要以上に教員と仲がよくなるPも少なくありません。懇談(飲み)会や宿泊研修なんかは、「これ以上の親睦を深めてどうするの?」という会です。
 本当によいPTAの活動と言うのは、学校から要望があったとき、始めて縁の下の力持ちとしての登場が私はベストだと思っています。Pはそのとき積極的になればいいのです。
 近年、学校や教員に必要以上のパッシングが続いていると思ってます。そして教員を辞めた今なら言えることがあります。
 「毎年何百人、今まで何千人と卒業生を世に送り出してきたベテランの先生に意見、文句を言うなんて、あんた100年早いよ?」
Posted by ayappi at 2006年09月12日 07:41
ayappi さん、
う〜ん、内申書があるから、親が先生と親しくなりたがるんでしょうかね。
私の息子一人、学校2ヶ所の経験からすると、両方の学校では親の介入を良しとしてどんどん意見を言ってくれ・・・親と学校で子供を育てるというスタンスですね。それに、親は、いつでも学校に来て授業を見ることができますし、校長との話し合いもいつでもどうぞという環境です。オープンハウスポリシーだか学校のプリントに書いてありました。学校がしっかりリーダーシップを取っていて、親がそれに沿っている関係に見えます。
もし内申書とかがあったら、賄賂が普通の習慣である国から来てる人たちは、競って先生と親しくなって贈り物競争するだろうなァ。
Posted by ちびた母 at 2006年09月13日 04:08
アメリカでは生徒が教員を評価して給料が決まったりするという話をどこかで聞きました。間違っているとは言わないけれど、正しいとも思いません。学校が開けていて、校長に意見を言えたりいつでも学校見学を出来る環境も、間違っているとは言わないけれども、正しいとも思いません。ただ、教育から離れた今では、「あぁ、アメリカも悩んでいるんだなあ」と感じます。

贈り物。。
商品券とかじゃんじゃん持ってきますよ。今の親は。
懇談会なんて、○ャバクラといっしょです(困)。
Posted by ayappi at 2006年09月13日 06:25
「運動会の徒競走で着順つけるな。遅い子が可哀想だ。」っていうのも、そういった表れなんでしょうね。
勉強出来ないけど、足だけは速い奴ってクラスいましたからね。そいつのほうが可哀想ですよ(笑)
Posted by edosin at 2006年09月13日 08:18
そういった意見が通ってしまうのは、やっぱりPの力が大きいんでしょうね。
確かに学校は勉強しに行くところです。しかしそれだけじゃない。足が速い子供は体育の時間や運動会に主役になる。絵が上手な子供は文化祭に主役になる。どうしてそれを分かってくれないかなあ。
その理論で言うなら、じゃあ、テストもしなければいいのに(笑)。
Posted by ゲスト at 2006年09月13日 12:09
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