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2007年10月19日

娘が地球儀を見つめている

娘が地球儀を見つめている

 私は時々生命について書くことがある。

 生命というのは本当に謎だらけだ。ヒトゲノム計画で、人間の遺伝子のほぼ全てが解明されようかと言う現代の科学をもってしても、生命誕生の秘密はまだ解き明かされていない。取り出した心臓の細胞に栄養を与え続けていくと、あるときからこの細胞は脈を打つ。これは生命だろうか?ならば生命はヒトの手で作れるのだろうか?
 この「生命」とは一体何なのだろう?

 生命には次の二つの機能がある。「自己複製」と「代謝」だ。これがないと生命とは呼べない。
 「自己複製」というのは、自分のコピーを作る能力のことを言う。生きているものには、必ずこの能力が備わっている。子孫を残すということだ。
 「代謝」というのは、エネルギーを調達して、自分の体の構成物質を作り出す能力のことをいう。余談だが、ウイルスは自己複製はするが、代謝はしない。だから生物学ではウイルスを生命として見ないことが多い。ホントニホント。

 さて、この生命、一体どうやって生まれたのか?最初の生命というのは、どんなものだったのだろうか?

 生命誕生には、まずアミノ酸のような複雑な化合物が必要。
 ロシアの科学者オパーリンは、1924年の著書の中で、生命は、大気中のメタンやアンモニアが長い年月をかけて反応を繰り返し、アミノ酸や塩基を作り、その原始スープの中から発生したと考えた。
 しかし、この考えは、当時の科学者の中では笑いものにされた理論だった。アミノ酸のような複雑な化合物は、生命からしか作られないと考えられていたからだ。
 ところが、1953年、アメリカのミラー博士は、フラスコにメタンやアンモニアなどの物質を閉じ込め、雷を想定し、放電を繰り返す、という実験を試みた。すると、数日後、フラスコの底に、なんとアミノ酸や塩基が溜まり始めたのだった。ここで、ようやくオパーリンの説が証明されたのだった。
 あとは、これらの有機物を閉じ込めていられる「膜」の登場を待つばかりなのだが、実はこの「最初の生命」の鍵を握っている「膜」の発生には諸説あってまだ証明されていない。何億年もの時の産物を、実験によって証明することはほとんど不可能だからだ。人間の一生程度ではあまりにも時間が短すぎる。

 生命誕生の瞬間。私は、卓上物理派だが、これだけは実験で見てみたい。まぁ、フラスコ眺めていても、すぐに死んじゃうだろうけど(^^; ずっと見ているわけにもいかないし。人生、何回あっても足りないだろうね。
 
 え?どうしてこんな話をしたかって?理由は簡単。我が家に子供用の地球儀がきたからさ。見てたら想像が膨らんじゃって・・・(^^;
 

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Posted by t@sora at 10:19│Comments(0)雑学
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