山村留学で田舎暮らし

　こういった話題は、多分若い人にはわからないと思う。まぁ、北国tvユーザーは、年齢層が高いから、今日のところは若い人にはちょっと許してもらおう。

　年をとると、当たり前だが体にガタがくる。老化というやつだ。これは人類みな平等に避けられないものだ。
　東京を去るちょっと前に、股関節が痛くなった。座る、寝る、は問題がなかったのだが、歩くのが辛かった。競技生活時代にも経験がある痛みだったから、そんなに気にはしていなかったのだが、いつもなら寝て次に日起きたらなくなっていた痛みが、何故かその後数週間も続いたのだった。歳か、と、そのとき初めてそう思ったものだ。この現象は、その後頻繁に起きて、私は妻にもいえない悩みをずっと抱えて過ごしていた。
　視力の低下にも随分悩んでいた。高校時代から徐々に目が悪くなっていって、１年に一回のペースでメガネを換えていたものだった。ある眼科医から、「年をとったらあるところで止まりますよ」と言われていたのだが、４２歳を過ぎて、その眼科医の予言は見事に的中した。複雑な気分だ。
　右肩を壊していて、もう何かモノを投げるようなことはできない。触るとしこりがあるから、筋を痛めたか、肉離れのひどい奴か。だが、自分でもどうしてそうなったのか記憶があいまいだ。しかし、不思議と最近は痛みを感じない。おそらく、子供たちと一緒に球技をやったりする機会がなくなったからだろう。最近は運動らしい運動をしなくなった。これは何とか改善したいところだが、それよりも前に解決しなければならない問題がいくつかあるので、後回しになっている。
　福祉施設を退職した直後から、実はずっと体調が悪い。もともと腸が弱い方なのだが、ずっと下痢が続いていたのだ。横行結腸やその周辺に痛みがある。この痛みも子供の頃からのもので、何度検査にいっても、「腸の働きが弱ってますね。整腸剤を出しておきます」と、医者からは同じセリフを言われるばかりだ。そんなに消化の悪いものは食べてないつもりなのだが。
　私の体調不良の原因は、その多くが若い頃から体を酷使してきたことにある。疲労骨折や肉離れ、腱鞘炎の跡は、季節の変わり目には決まってうずく。この痛みは、同じスポーツ経験者でなければ理解してもらえないものだ。

　体調と言うのは、人に理解してもらうのは中々難しい。みんながみんな、いつも健康とは限らないのに。
　
　酪農家の友人が、肩の痛みに悩んでいる。重たいものが持てないらしい。牛相手に、力仕事が出来ないというのはよっぽど毎日の仕事が辛いと思うのだが、長年の経験でカバーしてるんだろうなぁ。

　先日、更年期障害の相談を受けた。これも女性にしか分からない辛さだ。出産には楽しみがあるから痛みにも耐えられるけど、逆に私が女でなくなるのに、どうしてこんな辛い目に合わなければいけないの？と、彼女は泣きながら私にこう言った。唯一の頼みの綱の旦那も理解してくれないし、医者にも相談する機会がないということだ。だから「相談」ではなく、きっと「愚痴」だろう。これも個人差があり、男性には中々分からないものだ。

　
　相手の痛みを理解する教育は、みんが受けてきたものだと思うのだが。

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