山村留学で田舎暮らし

　過疎化の進んでいる私の町の10年後を、「もしも世界が100人の村だったら」の動画版のように、私の町でも映像でアピールできないだろうか？と考えている。

　ある意味荒療治である。でも、そうでもしないと地域の人は理解してくれない。10年後、どんな未来がこの町に待っているだろうか？ちょっと考えてみた。

・人口
　一月10人ペースで減少していっている。年間120人で、10年で1200人。4400人しか町民のいない町なのにそれが3200人になってしまう。しかしこれは単純計算だ。卓上理論でしか過ぎない。途中、次に挙げるような理由で、町の計算は砂の城のように崩れると予想できる。

・教育
　中頓別農業高校が廃校決定。浜頓別高校も商業課が募集停止。生徒数激減が理由で、10年後に浜頓別高校が存在可能性はかなり低い。
　となると、地域の人は子供を都会へ出すだろう。今でもほとんどの家庭がそうしている。すると、町から若者が消えてしまうことになる。
・医療
　病院は大赤字。市町村合併の結果、町の病院は１９床のクリニックとなるだろう。まともな医療を受けられないとしたら、人は外に出て行こうとするのは当たり前。
・福祉
　老人は20年後をピークにこれからどんどん増えていくのに、介護報酬は下がる一方。しわ寄せは人件費に来るだろう（私が経験済み）。すると、賃金を下げられる看護婦や介護職はこんな田舎に留まろうと思うわけがない。
　少数の障害者ケアは、もちろん切り捨てられる。現在だって人手不足で、この町の障害者福祉は成立しているとは言いがたいからだ。
・酪農業
　友人知人の離農が相次いでいる。後継者不足や嫁不足も大きな理由だが、EPA日豪関税撤廃も、離農を決意させた要因と思われる。この町から酪農家がいなくなっているかもしれない。
・漁業
　ここは踏ん張れる。と思う（笑）。ただし、燃料価格次第では大きな変化につながる恐れがある。自動車は電気化が進んでいるが、船の電気化は聞いたことがないし（＾＾；
・林業
　斜陽産業だ。潰れる会社の話は聞いても、その逆は聞いたことがない。

　クッチャロ湖と砂金公園の宣伝不足は、もう声を大にして言うのは諦めた。ある所の話によると、今後、町にある１０の宿泊施設のうち、生き残れるのは半分程度であろうということ。消費の大幅減額につながる。

　都会には当たり前のように沢山あるものが、この町には一個二個だったりする。その一つ一つが非常に重たいはず。その生命の源は町民と観光客の消費だと思うが、誰も10年後の未来を住民に語ろうとしない。それって、なにか致命的なことだと思うのだが。

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