2007年12月08日
お婆ちゃん達のおしゃべりの行方
北海道に来て間もない頃、道東のサロマ湖まで観光に出かけたことがあった。家内はホタテの加工場で働いているのだが、サロマ湖の話を職場で同僚の女工さんたちに話したところ、その時ちょっとおかしな現象に遭遇したという。
ホタテの加工場には元気なおばあちゃん達が30人くらい働いている。もちろん若い人もいるのだが、地域柄お年寄りが圧倒的に多いのだ。60歳くらいなんてまだ若い方で、中には80何歳かのおばあちゃんもいて、「最後まで働いてね」と、社長に言われたとか言われなかったとか(^^;
最後(??;
そんなお婆ちゃんだらけの職場で、前日サロマ湖観光で仕事を休んだ妻が、同僚の誰かから「どう?サロマ湖、楽しかった?」と聞かれたことから、小さな波乱が始まった。
「はい。楽しかったです。湖がとてもきれいでした」
妻は普通にこう答えた。すると、その一言を皮切りに、お婆ちゃん達はお婆ちゃん達だけで勝手に話しをし始めたのだ。いつものことだから、あまり妻も気にしてなかったのだが・・・。
「あそこは牡蠣が美味しかったのよね~。あなたちゃんと牡蠣食べてきた?」
「牡蠣?牡蠣よりエビよね~、赤い奴・・・なんていったかしら、あれ、とっても美味しかったわ」
「シマエビじゃなかったかしら?」
「そうそう!シマエビ!前田さんとこの結婚式の引き出物も確かシマエビだったわ」
「でも私は牡蠣の方が好み。主人が一度だけ連れて行ってくれて・・・」
「みんな食べ物の話ばかりね。あそこは湖がきれいなのよ。展望台から見た湖がとってもきれいなんだから」
「でもいつも霧がかかっていてよく見れないっていうじゃない?」
「霧?私が行ったときは霧なんかかかってなかったわよ」
「そうよ、あそこは霧で有名なのよ。湖の透明度も日本一だったわよね?」
「湖面が見えると幸せになれるっていう、あの話?」
「あらやだ、私、結婚する前、旦那といったけど、ちっとも幸せになれなかったけど?」
お婆ちゃんたちは、ホタテの加工の手を休めることなく話を続け、少々話が脱線しようが、お構いなくおしゃべりを続けた。
「霧も有名だけど、メロンも有名なんだって。誰か食べたことある?」
「あぁ、摩周メロンじゃない!?親戚が道東にいて、毎年送ってくれるのよ。あれも美味しいわよねぇ~」
霧?摩周メロン?もしかして今、摩周湖の話なのだろうか?と、妻は思った。しかし、話を折るのもなんだし、妻は適当に相打ちをついて、話を最後まで聞くことにした。
「あの辺は昼と夜の気温差が激しいから、メロンだけでなく根物はみんな美味しいのよ」
「かぼちゃも有名よね」
「玉ねぎも聞いたことあるわ」
「もう!みんなやっぱり最後は食べ物の話ばかり!あそこはやっぱり湖が一番でしょ!そうよね?」
職場の一番の古株のお婆ちゃんが、妻をみてこういった。
話が妻に帰ってきた頃には、湖には違いないが、話は大分それていた。それでも湖の話には違いないから、妻も何か答えようと思ったのだが、霧の摩周湖は私達家族はまだいったことがなく、感想などいえるはずがなかった。そして、ちょっと困っている妻を尻目に、誰かがこう妻に駄目押しをした。
「で、摩周湖、きれいだった?霧、晴れてた?」
ホタテの加工場には元気なおばあちゃん達が30人くらい働いている。もちろん若い人もいるのだが、地域柄お年寄りが圧倒的に多いのだ。60歳くらいなんてまだ若い方で、中には80何歳かのおばあちゃんもいて、「最後まで働いてね」と、社長に言われたとか言われなかったとか(^^;
最後(??;
そんなお婆ちゃんだらけの職場で、前日サロマ湖観光で仕事を休んだ妻が、同僚の誰かから「どう?サロマ湖、楽しかった?」と聞かれたことから、小さな波乱が始まった。
「はい。楽しかったです。湖がとてもきれいでした」
妻は普通にこう答えた。すると、その一言を皮切りに、お婆ちゃん達はお婆ちゃん達だけで勝手に話しをし始めたのだ。いつものことだから、あまり妻も気にしてなかったのだが・・・。
「あそこは牡蠣が美味しかったのよね~。あなたちゃんと牡蠣食べてきた?」
「牡蠣?牡蠣よりエビよね~、赤い奴・・・なんていったかしら、あれ、とっても美味しかったわ」
「シマエビじゃなかったかしら?」
「そうそう!シマエビ!前田さんとこの結婚式の引き出物も確かシマエビだったわ」
「でも私は牡蠣の方が好み。主人が一度だけ連れて行ってくれて・・・」
「みんな食べ物の話ばかりね。あそこは湖がきれいなのよ。展望台から見た湖がとってもきれいなんだから」
「でもいつも霧がかかっていてよく見れないっていうじゃない?」
「霧?私が行ったときは霧なんかかかってなかったわよ」
「そうよ、あそこは霧で有名なのよ。湖の透明度も日本一だったわよね?」
「湖面が見えると幸せになれるっていう、あの話?」
「あらやだ、私、結婚する前、旦那といったけど、ちっとも幸せになれなかったけど?」
お婆ちゃんたちは、ホタテの加工の手を休めることなく話を続け、少々話が脱線しようが、お構いなくおしゃべりを続けた。
「霧も有名だけど、メロンも有名なんだって。誰か食べたことある?」
「あぁ、摩周メロンじゃない!?親戚が道東にいて、毎年送ってくれるのよ。あれも美味しいわよねぇ~」
霧?摩周メロン?もしかして今、摩周湖の話なのだろうか?と、妻は思った。しかし、話を折るのもなんだし、妻は適当に相打ちをついて、話を最後まで聞くことにした。
「あの辺は昼と夜の気温差が激しいから、メロンだけでなく根物はみんな美味しいのよ」
「かぼちゃも有名よね」
「玉ねぎも聞いたことあるわ」
「もう!みんなやっぱり最後は食べ物の話ばかり!あそこはやっぱり湖が一番でしょ!そうよね?」
職場の一番の古株のお婆ちゃんが、妻をみてこういった。
話が妻に帰ってきた頃には、湖には違いないが、話は大分それていた。それでも湖の話には違いないから、妻も何か答えようと思ったのだが、霧の摩周湖は私達家族はまだいったことがなく、感想などいえるはずがなかった。そして、ちょっと困っている妻を尻目に、誰かがこう妻に駄目押しをした。
「で、摩周湖、きれいだった?霧、晴れてた?」
Posted by t@sora at 10:42│Comments(2)
│田舎暮らし
この記事へのコメント
ayappi さま
私と友人達との会話に似ています。
気がつくと最初の話が何だったかわからなくなってしまい笑って終了!
私と友人達との会話に似ています。
気がつくと最初の話が何だったかわからなくなってしまい笑って終了!
Posted by クッキーママ at 2007年12月09日 11:07
女性の会話は苦手です。考えて答えようとしているうちに、もう別の話題になってたりしますから(^^;
あのリズム、ついて行けないです(^^;
あのリズム、ついて行けないです(^^;
Posted by ayappi at 2007年12月09日 14:18
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