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2007年05月24日

北オホーツク荘の老後

北オホーツク荘の老後

 閉鎖になった北オホーツク荘を見てきた。感想としては、まだまだ使えるなぁ、という感じがした。

 クッチャロ湖エコワーカーズというNPO団体が、ここを貸してくれと町に強く訴えていると聞いた。町は老朽化を理由に、これをかたくなに拒否していると言う。

 玄関口からではなく、裏口から入った。
 直ぐ右手にボイラー室がある。確かに古いとは感じるが、老朽化過ぎて動かないとは見えない。電気はもう通ってないので、暗くて細部まで見ることは出来なかったが、まだ使える、と素人目にも思う。
 階段を上がって大浴場に入ってみた。私はここの施設が稼動している時に利用した経験がなかったから分からなかったが、なんと、外から見て展望台に見える高い部分に大浴場があった。景色は抜群にいい。粋である。天然温泉を使っているから、浴槽には付着物が多く、専門科に見てもらう必要はあるだろう。しかし、壁の塗装などは一見汚く見えるが、ペンキを塗ればどうとにでもなるレベルだ。ふと見ると、なんとサウナもついているではないか。もったいない。
 客室は意外と奇麗。まだベットや布団が置いてあり、直ぐにでも使えそう。暖房器具も割と新しい物がついている部屋もあった。
 ただし厨房は汚かったな。これでお客さんに料理を作っていたかと思うと、よく致命的な病気が発生しなかったな、と言う感想を持つ。ここには完全なてこ入れが必要だろう。というか、経営していたときに、何もしていなかったような気がする。

 ここを町の予定通り取り壊してしまうのは簡単だが、何千万円もかかると聞いた。そして、ここを少しでも有効利用したいから貸してくれという団体がいる。

 なぜ、「ノー!」なんだろう?

 私はここを長期滞在型の保養所にすればよいと思った。何しろ温泉はただだ。自然環境に特にすぐれた土地であるから、画家や陶芸家など、芸術家に安く年単位で貸し出したらどうだろうと思った。「芸術家の町、浜頓別」っていう謳い文句で(笑)。え?工房がないって?土地は余るほどあるんだよね。
 職員は、従来のホテル経営していた時みたいに何人も雇うのではなく、夫婦一組くらいでいいだろう。なんなら我が一家がやってもいい(笑)。料理場は開放して自由に食事をしてもらう形にすれば、する仕事と言ったら、シーツ交換と雑草抜きぐらいだろう。冷蔵庫も特大のがある。あとの雑務は住んでくれる人に任せればいい。食材の買い出しくらいは注文聞いてもいいかな。
 家賃なんて、ただ同然でかまわないと思う。その分、人口も増えるし、芸術家ならいっぱい納税してくれるから、町としても歓迎でしょ(笑)!
 都会では、「第二の人生を田舎で」と考えている、リタイアした人たちが急増していると聞いた。そんな人たちにも年間単位で住んでもらえばいいのになと思う。温泉付きだなんて、ちょっとオシャレでいいと思う。ただし、クッチャロ湖エコワーカーズがどんな案を持っているか知らないけどね(^^;

 温泉が来ている施設を、ただ取り壊しておしまい、っていう理論は、現代では通用しないだろう。再利用再開発は、なにしろエコ的だし、町民としてもプラスだからだ。ボイラーの耐久年数とか、一級建築士の建造物の見立てとか、ちゃんとしたデータがそろったら、議会で町長、火達磨になる気がするなぁ。

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Posted by t@sora at 14:32│Comments(7)田舎暮らし
この記事へのコメント
ayappi様

 聞くだにもったいないお話ですね。
 芸術家の長期滞在施設、いいですね。
 年単位の格安貸し出しというのは、とてもいいアイデアですね。
 永住するかどうかは別にして、どこか自分の感性とあった場所に腰を落ち着けてじっくりと創作に打ち込みたいという需要は、絵描きや文筆家にはおおいにあります。
 絵描きも文筆も、大げさな工房は不要ですから、絵を描く空間か、文筆なら机、それに現代ならインターネット環境が普通なみにととのっていれば十分でしょう。
 わたしだったら「そういう施設があるんなら2-3年腰を落ち着けてみるか・・・」と考えてしまいますね、きっと。
 普通に別荘とか、永住住居とかいうと、やはりお金も覚悟も必要になりますから。
 海外でも、東欧(クロアチア)のある画家さんが
「地中海の奥座敷(アドリア海ですね)にアトリエロッジをいくつか用意するからここでしばらくいっしょに創作活動しないか」
 と、幾人かに声をかけてました。彼の故郷クロアチアも戦禍をくぐって荒廃していたので、そういう仲間をいろいろな国から集めて「ふるさと興し」をしようとしたのでしょう。
 ayappiさんの案、いいアイデアだと思うんですが・・・

冬野
Posted by 冬野由記 at 2007年05月24日 23:30
本当にいいアイデアですよね
作家の佐藤愛子さんなんて、北海道の山奥に別荘たてたら霊現象に悩まされて大変だったって本出してるくらいですよ(笑)
町の反対理由、老朽化だけじゃなくって何かしょーもない理由のような気がします。。。
Posted by edosin at 2007年05月25日 08:16
いらっしゃい♪

<冬野さん
う~んと昔、文章で何かに応募しようかと思って行動したとき、一人で静寂な時間が欲しいと切に思いました。まぁ、素人の私でさえそう思うのですから、作家先生方は特にこの傾向は顕著ではないかな?と推測してみました(^^;
作家先生に限らず、土地も死ぬほど余ってますから、創作活動にはもってこいな土地なことは確かです。ゴールドラッシュの歴史を持つ幻想的山々と、夕日の美しいクッチャロ湖。それに天然温泉。。辺鄙な場所なことは確かだけど、芸術活動にはいいんじゃないかなぁ。

<edosinさん
そそ。この記事を書いてから知ったんですが、色々と政治的な判断があるようです。時期がきたら書こうかな(汗)。
Posted by ayappi at 2007年05月25日 14:46
こんにちわ!
北オホーツク荘は昨年訪問しました、温泉に入ってゆっくりさせてもらいました。新しい施設が好きな人もいるでしょうが、お湯が良くてゆっくり出来る温泉も魅力があります。建物はしっかりしていましたよ、確かに老朽化したところはありましたが、躯体はまだまだ立派。アイディア次第では長く使えると思います。皆で活用方法を考えていきましょう。特徴のある展望台がまだまだ眩しい。純米酒「北吹雪」が浜頓別で売ることが出来るようになった、キッカケの想い出の温泉です。
Posted by masaki at 2007年05月25日 17:12
 「北吹雪」ですか。いいですねぇ。北オホーツク荘は、北吹雪が浜頓別で最初に売られた場所なんですね。

 私には、残念ながら地元の人のように北オホーツク荘に思い入れがありません。その外部から来た私が、「まだまだ使える」って言ってるんです。これは極めて客観的な意見じゃないかと自分では思っているんですよ。クッチャロコエコワーカーズのメンバーでもないし、何か私に利益があるわけでもないし。ただし私は建築物の素人です。あとは専門家の出番じゃないかな?

 エコワーカーズのメンバーさん?その辺とかどうなってるんでしょうか?私のページは来てくれてないかな(??

 
Posted by ayappi at 2007年05月25日 20:54
ひさしぶりです。
温泉が湧く施設を取り壊すとは、もったいないですね。
なかなか設備がそろっていて、温泉まで付いている施設は、ありそうで無いものです。
何か、有効利用できないか、早めに検討しないと、それこそ、だんだんと朽ちていき、使い物にならなくなりますね。
地元の人や、専門家が立ち上がらないと、つぶれていく運命なのでしょうか。
もったいない・・・
Posted by nyankohime at 2007年05月26日 21:09
 お久です。。

 都会人の感覚だと、まさに「もったいない」です。
 これはこの地域全体にいえることなのですが、温泉のような自然の恵みを、当たり前の環境としてとらえているところがあります。「恩恵」っていう感覚があまりありません。町の公衆浴場も温泉だし、もうちょっと豪華な気分になりたければ数百円でホテルに行けばいいし。
 アトピーで悩んでいる人や、腰痛や肩こりに悩んでいる人は日本全国にいったいどれくらいいるでしょうか?肉体的にだけでなく、精神的にも温泉を必要としている人も沢山いると思います。え?客が来ない?それは町の宣伝がへたくそなだけです。東京の人間が北海道旅行を考えたとき、「北海道」、「観光」、「温泉」っという単語で検索して、『浜頓別』という単語が果たしてヒットするか?否です。ということは、浜頓別という町は、内地の人にしてみたら、観光地としてはないに等しい。

 さてと、これからどうなることでしょう(^^;
Posted by ayappi at 2007年05月27日 05:05
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