山村留学で田舎暮らし

　木の実の名前らしい。ぐすべり・・・。きっとカタカナなのだろう。なんとかベリーのベリーってこと（？？；

　うちの娘は木の実が大好き。まぁ、果物が好物だから、自然と木の実も好きになるのは当たり前かもしれない。その木の実だが、この地は実にこれが豊富だ。
　まず、歩いて１分の所に神社があるのだが、ここには何故か洋ナシの木が生えている。今が丁度収穫の時期だ。ただし、娘は身長が低いし、高いところの実を採ることができないから、下に落ちている実を拾っているだけである。私は食べてないが、娘の話によるとどうもかなりすっぱいらしい。
　近所の競馬場跡地はみんなの畑になっているのだが、そこの一角にはハスカップの木が群生している。誰かが植えなければハスカップなど生えるわけない。しかし、誰が植えたかはもう分からない。一応、管理している爺さんはいるが、管理と言うよりは、人に見つからないように回りの木をカモフラージュ用に育てているに過ぎない。ちょっとお茶目だ。少し前、娘は毎日両手いっぱいのハスカップの実を家に持って帰ってきて、よく顔を紫色に染めていたものだった。
　数日前、ウソタンから豊寒別を抜ける道を車で走っていたら、窓から外を眺めていた家内が、「なんか赤い実がなってたよ！なんだろう！？」という。私は車をＵターンさせ、その赤い実を確かめに行ってみた。するとそれは姫りんごだった。まだ完全に熟してはいないようで、かじってみた私と家内は、しばらく顔をしかめて無言になってしまった
　そして今、クルミが旬である。小学校にも何本かくるみの木があり、そこに行くといつもリスが３匹ほどいる。木の上から、「カリカリ」という気持ちのいい音がずっとしている。警戒心が全くなく、人間が集めているクルミをさっさと横取りしていく。　怪盗ルパンのような身のこなしだ。、まぁ、別に腹もたたないし。
　そうしてある日、私と娘が怪しい商店の奥さんと木の実の話をしていたら、「ぐすべり」ってのがあるんだよ、と奥さんがそういう。「ぐすべり？カタカナかい？」と私は聞いてみたが、奥さんは「さぁ」と答える。さあ？さあ、とはどういう意味だろうと、理由をもう少し聞いてみたが、昔から「ぐすべり」っていうけど、それがラズベリーやブルーベリーのような何かのベリーなのかどうかは全然知らないということだった。私は、近所の人に会う度に、「ぐすべりって知ってるかい？」と聞いてみた。するとみんな「知っている」、と言う。その辺にあるぞって。

　どこにあるんだろう？気になる気になる。

　最近みんなはキノコ狩りに行っているようだが、私と娘は山に行っても上ばっかり見ているのは言うまでもない。

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