山村留学で田舎暮らし

笑っているところです（＾＾；

　怪しい商店の奥さんは、この町一番の腰の低さで有名だ。元々小柄な方だが、話していくとどんどん小さくなっていって、気がつくと地面すれすれに居る。元々小さな人がしゃがむもんだから、さらに小さく感じてしまうのだ。
　おしゃべりだが決して人の批判はせず、夕方になるとやってくるのん兵衛の話相手も、嫌な顔ひとつせず付き合っている。
　うちの娘はそんなこの奥さんが大好きで、よく一緒にしゃがんで話をしているのだが、後ろから見るとそっくりな２人だ（＾＾；　うちのも随分おしゃべりだし。。
　ところがこの奥さん、若い頃は恥ずかしがり屋で、店にお客が来ると隠れていたという（笑）。今の彼女を知っている人には、絶対想像できない過去だ。いつ頃からしゃべり始めたのかな。。
　思えば、この町にやってきて、初対面の娘に帽子をくれたのもこの奥さんだ。当時からいろいろよくしてくれていて、もしかしたら我が一家が生存できているのも、この商店のおかげかもしれない。畑の面倒は見てくれたし、バイクやヘルメットも調達してくれたし。貧乏な我が一家は、あまり売り上げに貢献できないけど、これかもよろしくね。

　と、いうことで、最近はここの親父が調達してくれたバイクで通勤しているのだが、これがとっても気持ちいいのだ。思わず鼻歌を口ずさむのだが、難点がひとつある。調子をこいて大声を出すと、口に虫が飛び込んでくるのよ。それが苦くって苦くって（＾＾；　すぐに吐き出すけど、何の虫か分からない恐怖は、経験しなければ伝わらないものだ。

　バイクで歌唄うのはやめよう。

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